REPORT

26.06.06 | 第一回レポート

 今回の会では、明治大学の常松先生に「都市を変革するアクターの再編成」というタイトルでご講演いただきました。その講演を踏まえ、私たちのまちづくりに関するビジョンをつくる団体が、今後どのような組織体になっていくべきかについて参加者と話し合いました。

 講演では、歴史的にさまざまな草の根運動的な取り組みが展開されてきたこと、またそれらが「公共的な価値追求/市場を通した利益追求」と「現場に根ざした実践/制度に基づく統治」という二つの軸によって整理できることが示されました。
この整理からは、まちづくりの活動を、単に公共的か資本的か、制度か実践かというわかりやすい区分だけで捉えることの限界が見えてきます。

その反省を踏まえると、私たちの会が、最初から具体的な実践や制度づくりを成果物として掲げてしまうことには慎重であるべきだという議論になりました。明確な成果を設定することは一見わかりやすい一方で、活動の幅を狭めたり、一部の人だけに負担が集中したりする危うさがあります。また、特定の事業や制度を維持すること自体が目的化すると、かえって持続性を損なう可能性もあります。
そのため、私たちの会の母体として大切なのは、常に安定した組織体があることです。そしてその内容としては特定のイデオロギーに傾倒しすぎないように、地域の将来像を考えるためのビジョンをつくり続けること(すなわち変わり続けること)。そして、そのビジョンを固定された目標としてではなく、参加者一人ひとりが自分の関心に従って学び、つながり、活動を始めるための土台として位置づけることです。

つまり、会そのものが何かを直接達成するのではなく、地域の中に「考え、学び、動き出せる場」をつくることを目指すのが良いのではないかと考えました。社会人大学のように、知識や人脈、相談相手にアクセスでき、個々の活動がエンパワメントされる場をつくることが、現時点での私たちの会の重要な役割だと考えています。

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